CRMは顧客情報を一元管理するツールです。これを活用することにより顧客の要望を吸い上げ、売上を上げることや業務の効率化により原価低減を図ること、全社で情報共有することで、企業の競争力を高めるなどの効果があります。良いツールですが、成果を上げるためにはどのように活用するかということが肝心です。まずCRMを導入するにあたっては、ビジョンを明確にすることが重要です。
例えば新商品を多くの新規顧客に対し拡販する、売上を1千億円にするという、誰でも理解でき共感できるような考え方です。そしてそのビジョンをどのように実現するかを考えます。どのような特性を持った商品やサービスか、価格や販売先はどこなのか、顧客にアプローチする方法などを明確にするのです。そして、CRMは有益な情報をインプットすることが必要なので、どのような情報を蓄積すべきかということを考えます。
ピントのずれた情報では情報の一元化をする中で的確な判断ができなくなってしまうからです。また、CRMで導いた営業戦略などの評価、フィードバックをすることも大切です。成果が出た営業活動を強みとして理解すること、成果のないことは弱みとして把握することです。PDCAを常にすることにより、より効率的な行動指針を見つけることができますので、定量的な情報、つまり売上や利益のみではなく、定性的、つまり顧客の要望やクレーム情報なども考慮することが必要になります。